2012-12-16 14:00
美容・ダイエット
ベールの下に秘めた美容整形への思い、アフガニスタン

カブール市で美容整形ブーム
アフガニスタン・イスラム共和国(通称、アフガニスタン)最大の都市であり、経済・文化の中心地でもある首都カブール市で、今、にわかに美容整形がブームになっていることが明らかになった。(写真はイメージです)
12日付のAFPBBNewsの記事によれば、10年前の首都カブールの医院では、長引く内戦や家族の暴力によってつけられた傷の修復が診療の大半を占めていたそうだが、今では、通常の形成手術の合間に、しわ取りや豊胸、腹部の整形手術なども手掛けるようになったという。
最も人気があるのは鼻の美容整形だそうで、カブールで医院を経営するアミヌラ・ハムカル医師は、カブール市の昨今の美容整形ブームについて
「見た目を良くしたい、より美しくなりたいと考えるのは良い傾向だ。旧支配勢力タリバンの暴力を乗り越え、平和ときでなければ考えられないことに目を向け始めたしるし」
と好意的なコメントを寄せている。美容整形に託す未来への希望
気になるのはその手術内容だが、経費を削減するために、ほとんどのケースで局所麻酔が採用されており、鼻を大きくする場合にはシリコンは使わず、肋骨の軟骨を切り取り、整形して使用しているそうだ。ちなみに鼻を大きくするための手術料金は、アフガニスタン国民の月給1か月分にあたる300ドル(約2万5000円)程度だそうで、日本や韓国、タイなど美容整形先進国と比べれば、破格の値段と言える。
アフガニスタンの女性は、ベールを身にまとって生涯の大半を過ごしており、国民の平均寿命も48歳と世界で2番目に低い(2011年当時)。男性の従属物として扱われ、平均寿命も短いとあれば、将来に希望など持てるはずもないのだ。
ベールの下でふつふつと湧き上がる「美しくなりたい」という純粋な思いが、彼女たちの意思表示となり、今後、アフガニスタン女性の社会的な地位向上のために、何らかしらの影響を与えることを願わずにはいられない。
外部リンク
AFPBBNews
http://www.afpbb.com/
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