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2015-07-19 15:00

国内芸能

ピース又吉、芥川賞受賞の影に敏腕女性編集者の存在

又吉直樹
又吉の文才を見出した敏腕女性編集とは?
お笑い芸人初の快挙となった「ピース」又吉直樹(35)の芥川賞受賞。受賞の知らせはニュース速報で報じられ、受賞会見には報道陣が通常の3倍が集まり、会見時間が2時間以上に及ぶなど異例づくしだった。(写真左が又吉)

受賞から一夜明けた17日には、ワイドショーやスポーツ紙がこぞってこの話題を取り上げていたが、その中でも特に注目すべき内容だったのが、又吉の才能を見出した編集者の話だろう。

又吉が芥川賞を受賞した「火花」は、お笑い芸人の主人公と先輩芸人との交流を描いた作品で、2人の人間模様から「笑いとは」「才能とは」「生きるとは」「人間とは」を投げかける純文学だ。

この「火花」の担当編集者で、純文学誌「文学界」(文芸春秋)編集部に在籍する浅井茉莉子さん(31)こそ、又吉の文才に注目し、小説執筆を依頼した最初の人物と言われている。

浅井さんは、プライベートでも同人誌即売会「文学フリマ」に足を運ぶ本好きな又吉に興味を抱き、又吉のエッセーや俳句などを読破した結果、詳細な記憶を文章に再現する力、観察眼に文学的才能を感じたそうだ。

又吉の読者家としての逸話続々
浅井さんが又吉に文学的才能を感じたのは当然のことだったかもしれない。又吉の本好きは業界では有名な話だが、これまで2000冊以上の本を読破し、国語の実力テストでは全国トップになったことがある程の人物なのだ。

又吉が所属していた関大北陽サッカー部の恩師、野々村征武氏の話によれば、遠征試合終わりのバスの中では、普通、選手は試合に疲れて眠ったり、談笑するのが普通なのだそうだが、又吉は眠ったりはせずに、バスの後部座席でいつも静かに本を読んでいたと語っている。

また、又吉の1つ下の後輩芸人、とにかく明るい安村(33)の話によれば、又吉は面白い本に出くわすと「本を食べたくなる」と語っていたということで、根っからの本好きなのが伺える。

敏腕編集者、ロングの黒髪が印象的な和風美人
浅井さんは、又吉が作家としての片鱗を示すとすぐにコンタクトを取り、又吉の自宅住所を聞き出すと、又吉の自宅に小説執筆の依頼をつづった手紙を送り、その後も粘り強く交渉を続けたという。

又吉が長編小説の執筆を承諾し、題材を何にしようか悩んでいたときも、深夜のカラオケボックスや個室居酒屋で打ち合わせを重ね、「今いちばん考えていることを書いてほしい」と伝えた結果、「火花」の構想が生み出されたのだ。

粘り強い交渉力と的確なアドバイスを繰り出す敏腕編集者の浅井さんのイメージは、バリバリのキャリアーウーマンを想像してしまいがちだが、スポーツ紙で紹介されていた浅井さんの外見は、ふんわりとした雰囲気で、ロングの黒髪が印象的な和風美人だった。

又吉は今後もお笑い活動を続けながら、執筆活動を行っていくという。敏腕編集者との出会いにより、芥川賞作家として歩み出した又吉はお笑い芸人のイメージを高めたと言っても過言ではないだろう。プレッシャーのある中で紡ぎだす次回作で真の実力が試されそうだ。


外部リンク

ピース公式サイト
http://search.yoshimoto.co.jp/

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