2011-03-13 16:00
その他
中国の高貯蓄率の原因は結婚市場競争の激化が原因?

偏ったバランスが競争を煽る
アメリカコロンビア大学経営大学院の中国経済を専門とするシャンチン・ウェイ教授が3月9日、ニューヨークで行われた外交問題評議会の米中貿易不均衡に関する討論会に出席し、中国の高貯蓄率の要因の一つに結婚適齢期の男女比が1.15対1という人口動態があると指摘した。男女比のバランス悪いほど高い企業家精神
同教授は結婚市場競争が激しくなる中で子どもを持つ親は、息子が「結婚相手として目立つ存在となるように」学力や経済力を身につけさせようとしていると説明。結婚市場は「マクロ経済的な思考の対象から外れた分野である」
としながらも、「お嫁さん争奪戦」の激しさと世帯の貯蓄率、企業家精神は比例するという傾向があることがわかったと指摘した。教授とジャン研究員の論文「中国の男女比、起業家精神と経済成長」によれば、結婚適齢期の若者の男女比に偏りがあり、若い男性が多すぎる地域では勤勉さと企業家精神が高く、その結果経済的恩恵を受けやすくなるため結婚市場での競争も厳しいものになると指摘。両氏はこれが結婚市場の競争の激しさに起因しているとしている。事業を始めたい男性は開業資金を親族に頼る必要があり、そのために親や親戚が貯蓄をするのだ。
同教授は研究結果から、男女比の不均衡により家族は
「結婚市場で競争に勝つために貯蓄する」
傾向があり、また中国の一般家庭では「貯蓄を減らすと、息子の将来は真っ暗だ」
と考えられていると述べた。外部リンク
ウォール・ストリート・ジャーナル
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