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2013-03-31 12:00

恋愛・女子力

優しすぎる男性に気をつけよ!メキシコ「レディーファースト」の罠

メキシコ
きれいなバラの花の裏には何がある?


メキシコにきた日本人女性の多くがよく口にするのが
「メキシコの男性はとっても優しい♡。だって車やレストランのドアをさっと開けてくれるし、荷物も持ってくれるし、ごはんもおごってくれて、きれいなバラの花をプレゼントしてくれたりするの♡」
セイセイセーーーイ!!(いささか古いが)
ちょっと待て!!
その「優しさ」はどこからきているのか、よーく見極めよう。

日本では欧米でよく見られる「レディーファースト」の習慣がないので、
外国でお姫様のように扱われたら、気分がいいというのはわかる。
だが、メキシコの場合、その根底には、「女性は弱い存在だから男がいたわらなければならない」という概念が含まれているのをご存知だろうか?
メキシコには古来から男性優位主義「マチスモ」という思想があり、男性優位主義者は「マチスタ」、男らしい人は「マッチョ」と呼ばれている。マッチョとは、「勇敢で、たくましく、意志が強い」男性のことを指すのだ。

マッチョとは、「勇敢で、たくましく、意志が強い」男性であり、簡単にいえばそれが「男らしい」ということ。
メキシコのマッチョ思想は「男は男らしく、女は女らしく」というもので、酒は男が飲むものであるという気風があり、1940年代まで、多くの居酒屋では女性が入店できなかった。また、男性が複数の異性とつきあうのはオッケーだが、女性で、そのようなことをするのはもってのほかであり、交際している女性が、ひとりで友達と会いにいくのを禁ずる男性もいる。
そんな土地柄、「男らしい男とは、女をいたわり、女はそんな男にしたがうもの」という考えなのだ。だから、「レディーファースト」にあたる「女性には、極端に優しくしなければならない」というのは、「ママにそうやってしつけられたから」というのが多い。
そりゃなかには本当に優しいひともいるが、子どものころからさんざん言い聞かせれているので、マニュアル的に優しくしてしまう人もけっこういる。

それをよしとしてきた女性側にも責任はあり、マッチョはあたりまえと、人々を刷り込んできた映画やテレビドラマにも原因がある。
メキシコの映画やテレビドラマは、古くからヒーローがマッチョで女泣かせな男性なのだ。


メキシコ映画界の大スター、ペドロ・インファンテが出演したミュージカル映画『Yo soy muy macho(俺はすごいマチョだ)』の挿入歌『Soy muy hombre(俺は男らしい)』。

そのせいか、現実社会では、優しくいたわってきた女性が、自立心を見せようものならば、ひどい仕打ちをする男性もいる。メキシコのDV率は非常に高く、2011年のメキシコ国勢調査によれば、女性の10人に4人がパートナーから暴力を受けている。

というわけで、メキシコの「レディーファースト」には注意が必要だ。
メキシコには「花とチョコレートを贈れば女は落ちる」という言い回しもあるくらいなので、贈られたバラの花はあなたにだけに捧げられているのではないかもしれない、ということを肝に銘じて、男性とコミュニケーションしよう。


メキシコでいまだにはびこる「マチスモ文化」について取材した、メキシコのテレビ局カナル・オンセのニュース映像。

外部リンク

ZuQuuuuuN!!
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