2013-06-05 11:00

恋愛・女子力

えっ、こんなことにも使うの?驚きのメキシコ薬草事情

メキシコ
女優サルマ・ハエックに学ぶ、メキシコ自然派コスメのすすめ」の記事でも書いたように、メキシコは自然素材の化粧品が多い。
それは、先スペイン期から受け継がれたメキシコの先住民たちの知恵からきているように思う。
健康や美容のために薬草をつかうのがあたりまえであり、現在でも、メキシコ国内のどの市場にも薬草売り場がある。
スーパーですら薬草を売っているコーナーを見かけるくらいだ。


市場のなかの薬草売り場

薬草は、料理に加えたり、煎じてお茶として飲むほかに、傷口に薬草をこすりつけて治療したり、薬草の入った風呂でしっしんや肌荒れを治したり、お湯のはいった洗面器に薬草をいれて、その蒸気を吸入して呼吸器官の調子を良くさせたり、蒸気を浴びて肌に潤いを与えるといった使い方がされている。

どんな薬草があるかというと...

メキシコ

メキシコ料理に使われるエパソテは、英語でメキシカン・バジルとも呼ばれている。消化を助ける効果がある。

メキシコ

ミルトというハーブは花が耳の痛みに効くとか。耳の穴にさすといいらしい。しかし、耳の穴から花が出てるとちょっと面白いよな。

メキシコ国立自治大学生物学科内ボタニカル・ガーデンの調査によれば、メキシコ内に5000種類もの薬草があるそうだ。

日本でハーブティの原料として知られるカモミールは、メキシコではマンサニージャと呼ばれ、消化促進や、胃痛に効くとされている。メキシコでもお茶として広く飲まれているが、変わった使い方としては、マンサニージャの抽出液を目薬がわりにするというのがある。
いろいろと万能な薬草だが、治療や健康のため以外の、さらにディープな使われ方がある。
それが、呪術である。

メキシコ

このトロアチェという植物は、消炎作用があるいっぽうで、とりすぎると毒薬にもなるため、呪術にも使われている。こ、怖い!!

メキシコ屈指の呪術市場として知られるメキシコシティのソノラ市場には薬草がたくさん売られている。
メキシコ

生の薬草も売ってるけど、乾燥した薬草もどっさり。
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そもそも、ここには商売繁盛や家内安全のお守りといったライト級なものから、ほれ薬や浮気封じ、はたまた呪いの道具まで(!)すべての呪術、魔法グッズがそろっているのだ。

メキシコ

左から「金運上昇」「恋愛成就」「商売繁盛」の石けん。薬草成分入りではないし、効果も定かではないが、気分はアガるね!


メキシコの人気ドラァグクイーンの、スーペルマナがソノラ市場を案内するビデオ。

市場の奥にすすむと、タロット占い師やシャーマンのいるブースがいくつかあって、薬草を使用したお祓いや祈祷をしてくれる。
筆者はまだ試したことがないが、政治家や商売人のなかには何か重要なことがあるときは、ここを訪れる人もいるようだ。
薬草で肩をバシバシ叩かれて、ちょっと痛いらしい。

もっと、この世界を知ってみたい人におすすめな映画が、メキシコの薬草文化を背景に、母と娘の絆を描く映画、『グッド・ハーブ』。


映画『グッド・ハーブ』日本公式ホームページ。
2011年に公開され、日本盤DVDも販売されている。

薬草の奥深さをかいま見れる、素敵な作品だ(ちなみに「呪い」はでてきません!)。

外部リンク

参照:ZuQuuuuuN!!
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